Mumbai Voice!

ムンバイの魅力、楽しみ方のコツについてムンバイカル(ムンバイに住む人たち)からの声を集めました!


ムンバイ・ボイス #2: マヌ・クリシュナンさん

ーマヌさんのことについて教えてください。

ムンバイ生まれなので生粋のムンバイカルです!でも父の仕事の関係で12年間はアブダビで暮らしました。その後、ムンバイの大学でエンジニアリングを専攻して、卒業後はムンバイにある日本企業でビジネス開発とマーケティングを担当し、日本語も勉強しました。

2014年に会社をやめて、今はアメリカのアリゾナ州立大学でMBAを専攻しています。
サッカーと映画を見るのが大好きです。映画については50カ国近くの作品コレクションを持っています。もちろん英語の字幕つきですけど!


ーインドの学生さんにとって、海外の大学へ入学することってどれくらい大変なのですか?

まずGREとかGMATに合格しないといけないですね。MBAに関してはGMATをクリアする必要があります。GRE/GMATの試験はとても難しいです。通常、インドで科学やエンジニアリングを専攻している学生は数学に強いですけれど、GMATはたくさんの問題に短時間で回答しないといけません。だから結構大変です。

 

インドの都会のインド人は普段から英語をたくさん使いますし、中レベル以上の学校や、大学では英語を使いますけれど、GMATは文法にも厳しいですから、これもまた簡単ではないです。でもアジア圏の中ではインド人の英語のレベルは高い方だと思います。あと、インド人と中国人は試験を受ける人数がとても多いので、他国の学生よりも競争が厳しく、高いスコアが求められます。これがMBAに進むにあたって一番大変な点かもしれないです。



ー海外で教育を受けるインド人ってたくさんいますよね。

アメリカで実際に勉強している身として、インドの教育と異なる点はあると思いますか?


アメリカで勉強するって最高です!アメリカの修士プログラムが一般的に人気である理由がやっとわかりました。ここでのプログラムは学生にとって、より困難なキャリアに備えるためのよい訓練になっていると思います。創造力、革新的なアイディアを持つことや、リスクをとることについて授業を通じて学ぶことができますし、特にディスカッションはとってもやりがいがあります。先輩や教授とは反する意見を述べてもひんしゅくを買う事はありません。むしろ反対意見は歓迎されます。こういう点は僕たちが今までインドの学校で経験してきたこととはまったく違いますし、とても魅力的です。他国の学生もそうだと思いますけど、海外で勉強することはグローバルキャリアを得るいいチャンスになりますし、他の国で仕事を見つけるのにも有利になります。だから学生たちは海外で教育を受けたいと思うわけです。



ー卒業後、皆さんはムンバイに帰ってくるのでしょうか。それともそのまま海外で仕事をするパターンが多いですか?


かつては、そのまま海外で就職するケースが多かったと思います。あとは他の国に移住する人もいました。だからムンバイや他のインドの地域に戻ってくるケースは少なかったと思います。給与がインドより高かったり、ライフスタイルがインドとは違うという点がインド人にとって、とても大きな魅力でした。

最近ではインドでも給与が上がってきていますし、ムンバイみたいな都会では他国でも販売されている製品やサービスが受けられるようになってきました。あとはインドの経済が発展していて、他の西欧諸国の経済よりもいい状態にあります。こういう背景があって、インドに戻ってくるインド人も徐々に増えてきました。でもまだそのままアメリカで仕事を見つけるというケースが多くて、海外で仕事を得られなかった人がインドに戻ってくるという状況だと思います。



ーマヌさんご自身はMBAを終えたあとはどうする予定ですか?


今はサプライチェーンマネージメントを勉強しているのですが、2016年に卒業した後はアメリカの多国籍企業で働きたいと思っています。でもまだ僕は若いですし、今は決め付けずに選択肢をたくさん持っていたいと思います。何をするにせよ、アメリカでの経験はきっと自分のキャリアにおいて役に立つと信じています。絶対いつかは他の国でも働いてみたいです。



ームンバイに住んでいる日本人や、観光でムンバイを訪れる人たちへのアドバイスはありますか


ムンバイはとにかく混雑した街ですから、平日やラッシュアワーはぜったい混雑した場所に行かない方がいいです。でもタクシーやリキシャはいつでもメーターを使ってくれますから値段交渉の必要はありません。

 

あと驚くかもしれないですけど、ムンバイは安全な街です。もちろん外国人には言葉の壁もありますから、夜間はグループで行動するに越したことはないですけど。どの国の場合でも言えることですが、現地のローカル文化、食べ物、スラングを理解しようとするのはとても大切なことです。雨季は冠水することがありますので十分注意してください。

 

コラバやローワーパレル、バンドラ、ジュフではよくイベントが行われるので、外国人もよく参加しています。あと、これらのエリアには良いレストラン、バーやカフェがあります。こういうところへ行くと、いろいろな年齢層のオープンマインドな人たちに会うことができるので、ぜひ行ってみてください。

 

ムンバイカルは我慢強さが無くていつも急いでいるって言われていますけど、とてもフレンドリーで暖かい人たちであることは間違いありません外国人と友達になることも大好きですし、インドでの生活や旅行で良い思い出を作って貰えるよう喜んでサポートします。

 

あとはまあ、ムンバイはデリーより断然良い街です。これ、よーく覚えておいてくださいね!

 

ムンバイ・ボイス #1: ネトラ・パラブさん

-ネトラさんのことについて教えてください。

 

ムンバイ生まれ、ムンバイ育ちです。私としてはボンベイって言いたいところですけど。ムンバイ大学で英文学を学びました。日本の習字に強い興味を持って、それがきっかけで日本語の勉強をはじめました。趣味はカメラを持って長い散歩に出かけて、人々が普段見過ごしがちな美しさを写真に撮ることです。2013年に東京へ引っ越して、今は翻訳、通訳者として働いています。

 

ー東京で生活している中で、ムンバイをなつかしく思う事はありますか?

 

一番なつかしく感じるのは生活の中で常に耳にしていたムンバイの音と匂いです。
ムンバイではどこへ行っても人々がおしゃべりをしていて、ラジオから古い音楽が聴こえて来ることもありました。家に居れば、ご近所のテレビの音で時間を知る事だってあります。いつだって身近に人々の生活が感じられました。でも、東京ではそういうのを感じることがあまりないですね。ほとんどの場合とても静かなので、お祭りの太鼓の音が聴こえて来る夏がはやく来ないかなっていつも思っています。

 

ームンバイではどのように空いた時間を過ごしていましたか?

 

大抵は南ムンバイにいました。D.N. Roadを散歩したり、日中は博物館とかマリーンドライブの海沿いに座って、とうもろこしを食べたりしていましたね。時々、ナリマンポイントからバンガンガーまで歩いたりもしました。私の両親のかつてのデートコースなんです。あの頃は もちろんCafé Coffee Dayなんてありませんでしたけど。
舞台を観た後に友達とPrithvi Caféとかマトゥンガのウドゥピ・レストランに行ったりもしました。あとは伝統ダンスを習っていました。これは皆さんにおすすめしたいですね!ムンバイ近郊にあるSahyadris(西ガーツ山脈)へは10代のころに、週末によくトレッキングに行きました。

 

ームンバイには日本人もたくさん暮らしていますが、ムンバイでの生活を楽しむコツを教えてもらえますか?

 

いつも大勢の人に囲まれていて疲れるかもしれませんけれど、そうならないために人の少ない場所を見つけないといけないですね。国立公園とか、ほとんどの観光客が知らないSion Fort、Banganga, Khotachi Wadi, Dadar-Parsi Colony, Afghan Churchとか、そういう場所に足を運んでみると良いと思います。でも夕方以降はやっぱり混むので、早朝か午後に行く事をおすすめします。観光客はだいたいバンドラへ行きますけど、マトゥンガにあるウドゥピのコーヒー文化は素晴らしいですよ。

 

ー今後、ムンバイがどんな街になって行けばいいと思いますか?

もっと身体の不自由な人も暮らしやすい街になるべきだと思います。東京のあちこちで見られるバリアフリー環境のようなものが将来的にムンバイにも導入されるといいですね。あとは伝統的なアートを中心に、展示会とかカルチャーイベントも、もっと増やすべきだと思います。

 

ー東京や、インドの他の地域の人と比べて、ムンバイカル(ムンバイの人)ってどんな特徴があると思いますか?

 

他の都市に比べて生活のペースが早いので、ムンバイの人たちは我慢強くはないですね。比較的時間があるときでも、ムンバイカルはすぐイライラするって言われています。近郊都市のプネの人たちと比べても、ムンバイの人はいつも急いでいる感じがあります。
東京の人たちも似ていますけど、東京にはムンバイのようなカオスは無いからちょっと違いますね。
私もムンバイの人たちが、もうちょっと落ち着いていて、喧嘩腰じゃなければいいなとは思うのですが。

でもムンバイの人はフレンドリーで暖かいマインドを持っていますよ。
東京の人たちみたいに電車の中で知らない人に声をかけるのをためらったりもしませんしね!笑