インドでのビジネスにおけるヒント

「インド人」を知る

「インド人」は良くも悪くも私たち日本人とは全く異なる特徴を持っています。彼らの行動や考え方をしっかり知ることが、ビジネスを進めるにあたって必須になります。

マーケットを知る

人口13億人のインドにはさまざまなコミュニティが存在します。「カースト」に留まらず、宗教、経済、言語、習慣など、様々な指標をもとにして作られています。ビジネスターゲットを明確にし、そのマーケットのニーズをマスではなく、詳細までしっかり把握することが必要です。

パートナーを得る

インドでビジネスをするにあたって信用できるビジネス・パートナーを得ることは必須です。日本人には予測もつかない事態があたりまえのことのように生じるインドでは、そのような状況で手を貸してくれる人材を確保することがビジネスの進行を大きく左右します


1.「インド人」を知る

・「リスク」よりも「ポテンシャル」重視

インド人は日本人と比較すると「まずはやってみる」というポテンシャル重視の傾向があります。新しく物事を始めると言う事に対してハードルが低いのは、私たち日本人が学ぶべき点かもしれません。

 

・「メリット」を明確にすること

どの国に置いても共通のことではありますが、協業することにより相手にどんなメリットがあるのかを明確に提示してください。特に経営層は頭の回転が非常にはやく、商談のかなり初期の段階でこのメリットを提示する必要があります。商談を進めるかどうかを判断するために、日本のように何度もミーティングを重ねる習慣はありません。最初の打ち合わせの機会が勝負どころです。

 

・明るくフレンドリーに接すること

インド人の間では「日本人はオフの食事会などに顔を出さない」とよく言われています。オフィシャルな場だけでの交流はあまり良い印象を与えませんし、ビジネスを行うにあたってもプラスになりません。日本人はあまり話してくれないという共通認識があるからこそ、英語がしゃべれずとも進んで話しかけることで、彼らに対しての印象を大きく変えることができます。また、基本的にインド人は親日派であるため、日本のことを話すと興味を持って話を聞いてくれます。

2. マーケットを知る

・マーケットの複雑性を理解する

「カースト制」は日本人の間でもよく知られているインドの特徴ですが、実はコミュニティを形成する指標はカーストだけではありません。むしろ「カースト制」はインド人でさえも定義するのが難しい問題であるため、この言葉を意識するよりも、経済、宗教、年代、地域などの具体的な指標を基準にしてターゲットを定め、徹底的に分析することが重要です。経済格差は言わずもがなですが、宗教によって衣食住の習慣は大きく左右されており、また年代によっても新しいものへの興味関心度はかなり異なります。商品やサービスを売るにあたって、テストマーケティングを行うことは、他国でビジネスを展開するよりもずっと重要なステップになります。

3. パートナーを得る

・信用できる人材を現地で確保する事

「信用」はインド人同士のビジネスに置いても非常に難しい問題であり、他人を信用するのが簡単ではない国であるからこそ、ファミリー・ビジネス(家族経営)が多い状況となっています。また、問題が生じた時にそれを解決するためのルールやプロセスは日本のように機能しません。最終的に助けとなるのは「人」です。現地のことをよく知っている信用できるパートナーの確保は必須であり、また、外部に対して影響力のある人物であるか、影響力を持つ人間を知っているかどうかという点も、パートナー選定において重要な要素となります。